「この社会の歪みについて」 野田正彰さん その2

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この本で野田さんは現代のNEAT(Not in education,Employment,or Training)について次のように述べている。

以下★印は引用した文章

★この社会は、九〇年代、ふたつのことで失敗しています。
ひとつは、ワークシェアリングに失敗している。フリーターが増える一方で、正社員には、ますます非人間的長時間奴隷労働が強いられています。営業職とか、小売業とか、全部そうです。もうひとつは、大国ではなく、中規模の国として、ここに生きている市民が幸福である、というプランニングができなかったこと。
経済発展している社会が、必ずしも幸福な社会ではないのにもかかわらず、惰性で、そのことを討議しないと決めている社会。どういう社会が幸福な社会かについて、議論をしない社会。こうしたふたつの面でこの社会は歪んでいる。それに若者は気付いている。

★ワークシェアリングに失敗したし社会。一部の、働き盛りの人が、メチャクチャに働かされて、そして消耗していく。早晩、身も心もボロボロになっていくだけ。それに気付いている若者たちもいます。でも、その気づき方が、じゃあそんな社会を変える方向に気が付けばいいじゃないか、と思うけれども、それはない。労働組合を見直そうとか、政府と企業経営者が進めてきた、非正社員を増やし労働者の権利をくずす政策への批判の視点も持たない。あとは、ドロップアウトするしかない、というわけで、そんな社会に参加しない、参加する意欲もない。まあまあに、今を生きている。

議論するボランティアは殆ど育っていないですね。
行政に、ボランティアは組みこまれたんです。NPO(非営利組織)の法人化とか、さまざまな災害の時の受け入れ態勢のあり方などによって、組み込まれた。
それによって行政の隙間を埋めさせて、効率化させた。一番の効果はですね、若い世代に、社会不満を持たせないようにする機能をした。
・・・経済の失敗も、ボランティアをバッファー(緩衝材)として隠されるようになった。安い賃金でNPOで働くのも、「新しい生き方」ということで、どこか満足させられてしまう。社会そのものの歪みを追求しようという方には向かない。

☆以上、引用はここまで

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米国型の資本主義が台頭し、企業間競争、人材間競争が熾烈になってきたのは、現代の国際経済の傾向からいって必然的な流れであり、この流れに反するためには鎖国するしかない。
そういう意味では、小泉改革で国民に気付きを与えていなければ、もっと早く日本は沈没してしまっているだろう。
ただ小泉政府に最も欠けているのは、目ざすべき「幸福な社会」の絵だ。この痛みを乗り越えてどう幸福になるのかは、誰も知らない。たぶん小泉首相も知らないだろう。これでは、つけ焼刃的な感が否めず国民も希望の持ちようが無い。

いつも国の目指す姿は抽象的な言葉で表現されるが、俺は質問したい。「ビジョンを家庭の絵で表現したらどうなりますか?」と。率直に言って、これからの世の中は今までの無駄遣いのツケを、無駄遣いした当事者に代わり若者達が払わされることになるんじゃない?だったら、享受してきた人たちが、先ずはどういう社会にすべきかを議論し、行動すべき。ツケを払う覚悟を決めるべきだ。ツケも、幸福な社会づくりも若者に託すなんて、いい大人のやる事じゃないなあ。

それに俺が思うに、社会を知らない若者たちに社会のあり方を議論させるのは無理だと思う。そのために政府は、早期に社会参加の仕組みを作るべきであり、NPOなどはやむをえない生き方なのだと思う。若者がNPOやボランティアに参加するしかないのは結果論であり、政府が企んで先手を打っているのではない。いままで政府の打った政策なんて成功してるものほとんど無いじゃん。だって官僚のほとんどはエリート意識と万能感をもった、一般市民とかけはなれた人たちなんだから。

俺は幸福な社会をつくりたいと思うが、当然、パワー的に無理。だから、せめて子どもたちに幸福な人生を歩ませてあげたい。これだってすごくエネルギーがいるけど、これだけは努力できる。そして、子どもたちが巣立った後こそ、幸福な日本づくりに参加するつもりだ。

以上、東北戦線異常無し。

さて、雨で夜まで家の中にいるのもつまらないから、買い物にでも出かけるかな。ワインでも買おう。連休の最後の日になぜか酒が飲みたくなるのは、もしかして無意識な逃避行動かなあ。俺にかぎって・・・。

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by kaiseik | 2005-10-10 16:16 | 読書道 | Trackback | Comments(0)

北海道戦線異状無し・・・メーデーメーデーっ


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