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「国家の品格」 藤原正彦さん著を読み始めた。

「国家の品格」 藤原正彦さん著を読み始めた。_d0039059_17155487.jpg今日は久々にスポーツクラブに行った。途中の武蔵小杉駅の本屋でベストセラー「国家の品格」を買い、いつものようにトレーニングのインターバルに読んだ。インターバルは1分くらいだから、1ページぐらいごとに文章が切れるこんな本は読みやすい。

まだ読んでいる途中であるが、本書の内容は、数学者である著者が、欧米の合理主義に急速に傾倒する日本国民に警鐘を鳴らし、情緒と形を重視する日本の伝統的価値観に回帰しようという内容のようだ。

科学技術の世界の論理思考を、人間社会全般に持ち込むことの危険性については、とても共感するし、グローバル化=均一化の中で日本独特の文化や日本人の特徴を強く意識して生きていくべきという意見にも賛成だ。英語教育よりもまずは基本的な国語、という教育論にも同感である。

俺が思うに、論理主義というものは、その論理の発案者が死んでもそれが法則化し一人歩きしていくという意味で、行き過ぎると危険である。まるで自動操縦の飛行機のように一度航路を設定してしまうと、誰も止められなくなる。著者も論理の出発点について書いているがスタート地点の価値観が時代とともに変わっても、その論理が変わらないために不合理となる矛盾が発生していく。これは企業などでも同様の事象で、そんな理由で企業の寿命も尽きるのではないだろうか?

また、著者は「祖国愛」を広めたいといっている。
俺は愛国心や祖国愛とは、家族愛が拡大したものだと思っている。
最大の愛情とは家族愛だ。それは、自分の子のためには命を投げ出せるほどの愛情であるから。そして、その愛する家族が愛する友人も愛の対象になっていく。
日本人はおそらく、ルーツを同じくする家族といっても良い。
その家族をお互いに思いやる心、これが発展し愛国心になるのだと思う。
だから、まず最も基本である家族の結びつきを大切にできる世の中をつくっていくことが大切だ。


ただ、この本に100%共鳴することはできないなと思った。
著者が、欧米の考え方に対し必要以上の敵愾心を持って対立しているところが気になる。日本は日本だ、というなら、批判をほどほどにし、日本のあるべき姿をもっと掘り下げるべきではないかな?欧米を日本化させる必要は無い。そこが鼻につく。
それぞれの文化を尊重する姿勢は、まさに品格ある態度だと思うが。

以上、東北戦線異常無し。

スーパーで食材を買って、これから夕ご飯。
部屋に戻って、今日は全く誰とも会話を交わしてないことに気づいた。
なんか寂しいな・・・。
Commented by つかさ:「ソリューション営業の at 2006-06-17 12:22 x
誰かと会話、やっぱり電話ですね。昔、テレビに話しかけていた人がいましたけど・・・。
by kaiseik | 2006-06-11 17:17 | 読書道 | Trackback | Comments(1)

北海道戦線異状無し・・・メーデーメーデーっ


by kaiseik
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