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「40歳から伸びる人 40歳で止まる人」 感想その2

読書の気に入った文章を書きとめるためのブログのはずだったが、逆にブログを書くために読書意欲が湧き、いままで以上に多くの本を読むようになった。ブログも四十歳になってからはじめたことの一つ。あと何年続くかわからないが、その時の心境をあとで振り返り、こんな日もあったのかと懐かしく思えるのはいつの日か。
俺の選ぶ本は、その時に俺が求めているもの、言葉を如実に反映している。
いまは「四十歳にしてどう生きるべきか」が俺のテーマであり、この本の主題でもある。

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★人生の勝負は四十歳から始まる
・・・たとえば、自分の年齢から十歳差し引いた年齢を、自分のいまの年齢と思って行動してみるのはどうだろう。・・・四十代になっても「もうだめだ」などとは考えず、むしろ十歳差し引いた年齢のつもりで生きてみよう。そうすれば十年分の人生の貯金を抱えて生きられる。心に余裕が生まれる。

★人間は「自動目標達成装置」である
目標や生きがいを与えると、自動的に目標達成へと行動を始める動物なのだ。目標がないと人は衰えるのみである。

人生八十年の折り返し地点、俺の新たな目標とはなにか?
いままで同様の闘いをつづけていくのか。それとも、いままでのキャリアを活かして、これまでのと別の新しい価値をもとめるのか。この数年で答えを出さねばならない。


★人は会った人の数だけ賢くなる
人間は年を重ねるごとに、少しずつわがままになってくる。・・・生身の人間と接触する機会をたくさんもって修練を積まなければならない。いまはその機会が少なすぎるのだ。・・・人と直接つきあう機会があったら、できるだけつきあって生身の相手を知り、自分のことも知ってもらうことが大切だと思うのだ。

⇒まだまだ人に会う数は足りない。
仕事上の出会いのみでなく、プライベートでの出会いもつくらなければ、多様な価値観を自分に取り込むことは困難だし、人への理解も十分でない。
直接心と心を摺り合わせるような出会いを求めて生きたい。


★失うことは新しい何かを得ることだ
この世はエネルギー不滅の法則に支配されている。エネルギーは使えば失われるように感じられるが、実際には他のエネルギーに転換したのであって、エネルギーの総量は少しも減じないのである・・・問題は失うことによって、新しい何が得られるか、それをどう解釈するかである。・・・何かを失い続けることは焦燥感を抱かせる。だが、失っていると思ったら、その代わりに何を得ているかを考えてみよう。「失う一方」ということはこの世にないからだ。

★「偶然」を「必然」に変えるのが大人の知恵
「悪しき偶然はなるべく早期に処理することで脱却し、よき偶然は必然へともっていくことのできる能力」・・・「チャンスに気づかなければならない。チャンスだとわかったら、なんとかそれを大きくする。それを出発点として、何かもっとよいもの、もっとすぐれたものに挑戦するんだ」(アースキン・コールドウェル)

⇒マイナスをゼロでなく、プラスに変える発想を常に持ちたい。自分の心の動きを自然にプラスに変える方法は、自然の摂理を知ることと、自分の力を信じることの他にない。


★第二ラウンドの幸せは四十代で決まる
人間は気力体力ともに最高に充実している時期に、いろいろな分野に首を突っ込んで人間としての幅を広げておく必要があるのだ。「忙しくてそんな暇はない」という人は、仕事を少し手抜きしていいから、自分のための時間をもつようにしたい。・・・四十代でやれなかったことを五十代で始めるのが至難の業だからである。・・・自分-仕事=ゼロ。そうなったら仕事感覚の横滑りで生きていくしか道はなくなる。・・・「いまできないことはいくつになつてもできない」

★いまを楽しめなくては、永久に楽しめない
私たちは「現在」という時間にしか生きられない。だからいかなる状況にあろうと、現在の時間を充実させない限り、充実した人生を味わうことはできないのである。

★「青春時代に人間はハードを完成させ、中年以降に豊かなソフトを用意する。いきなりソフトができるものでもないし、ハードだけあっても、ソフトがなければ、機能は完成しないのである」四十代のいまからでも遅くない。好奇心をもって、いろいろなソフトを自分のなかに持ち込んでみよう。

⇒新しいことを始めるとなると、我々は習い事だとか、とかく金のかかる「自己啓発」と呼ばれる単発的な行為に走りがちだ。でも、本当に自分を変えるのは、そんな特別なものじゃなくて、「ブログを書く」だとか「朝走る」とかの新しい習慣を獲得することのほうがずっと効果的。
新しい習慣は、積み重ねることにより自分の体質を根本から変えてくれる。


★健全な金銭感覚とはどのようなものか。それはお金の価値を十分に認めながら、なおかつ金に支配されないような生き方ができることである。・・・お金に関してもっと正直になることだ。

★「金は鋳造された自由である」
お金は人を成長させることもあるということだ。・・・貯め込んで使わなければ、お金は量的な存在でしかない。・・・使ってはじめて生きる価値もあるということ。

⇒お金を何に使うか、費用対効果を常に考えてしまう俺がいる。しかし、精神的な充足感はお金では量れない。ようは、自分の本当に好きなことは何か、をはっきりさせることが、結局お金を有効につかうことにつながるのではないか。俺もかなり遠回りしてきたなぁ。


★「遊びを遊び、仕事を遊び、生活を遊び、生きることを遊び、いつでも遊んでいられる人間になりたい」建築家の浜野安宏さんのモットーがこれだ。・・・人生の極意は「何でも遊びにして、楽しんでしまうこと」にあるのかも知れない。

⇒四十歳にもなると、100%仕事第一の価値観で生きていったら、仕事も上手くいきっこない。仕事の円熟味も、仕事以外での経験や知識により、いっそう引き立てられて、極上の料理に見えるのだから。 

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★損な役回りを進んで引き受けられるかどうかで、人間としての質や成熟度は計れると同時に、人生で成功するかどうかも判別できる。成功者と呼ばれる人たちは、間違いなくどこかで損な役割を引き受けているものなのだ。

⇒成功者は「情けは人のためならず」ということを悟った人たち。ただし、「打算」という言葉で軽々しく言うべきではないだろう。結果的に、損な役回りの人と一時的に得する人の両方にメリットがあることは用意周到に張り巡らした「打算」ではなく「大自然の理を知っている」ことによるものなのだと思う。


★ほどほど「いい加減」であるのが一番いい?
漫画家の藤子不二雄Aさんの最近の座右の銘は「明日に延ばせることを今日するな」だそうである。・・・がんばり続けてきて電池切れになりそうになった。だから、のんびりやろうと決めた。

★「好いたことをして暮らすべきなり」
四十歳を過ぎる頃になると、急速に成長が止まる人と、まだ伸びる人とに分かれる。その差は何かというと、伸びる人は嫌いなことをやっていない。好きなことをしているからまだまだ伸びられるということがわかる。

★「いい人」と呼ばれないようにしたい
「いい人は、いい人たらんといい人をしているばかりでなく、いい人である以外に生きる道が無くていい人をやっている」・・・人間も年をとって成熟してくれば人の心も読めるようになるから、簡単にあしらわれはしないし、高いレベルで切磋琢磨するから、より成熟した人間なり社会になっていく。・・・イギリスには、「四十歳以上の男はみな悪党だ」という言葉がある。

★子どもらしくあって子どもっぽくなるな
人間には親の心、大人の心、子どもの心と三つの心があるという。そして大人になっても子どもの心は持ち続けていたほうがいいといわれている。子どものように無邪気に遊んだり喜んだりするひとときも必要だからだ。

⇒人間は年をとると子どもに戻ると言われる。それは本能のおもむくままに行動することが多くなるからだ。ただし「円熟」した人は、本能を上手に表に出し、嫌味の無い表現方法で、自分の好奇心を満たせる人。俺もこれからは、そんな人間になっていきたい。


★人間同士、わかりあえないのが当たり前
「ジョハリの窓」・・・人間の心は四つの窓に分けることができる。・・・第一は「明るい窓」・・・「自分にもわかるが他人にも理解することができる心の部分」・・・第二の窓は「閉ざされた窓」・・・「他人に窺い知れない心の部分」・・・第三の窓は「盲目の窓」・・・「自分は気づいていないが他人に見透かされている心の部分」・・・第四の窓は「暗黒の窓」・・・「当人も他人も理解不能な心の部分」・・・「人の心はわからない」ということを前提にしたほうが人間関係はうまくいく。

⇒自分でもわからない心の部分は、人間が自然界の一部であることを表している。
自然は予測不可能であるが、動物の新たな進化のチャンスを与えてくれることもあるのと同様、自分でもわからない心の部分がその人の進化の可能性を開いてくれるのだと思う。


★第二の人生を充実させるためには、第一の人生の旬の時期に、二足のわらじで次の準備をするというのが一番良いように思われる。・・・ある計算によると「定年までの労働時間と退職後八十歳までの自由時間は同じ」で、その数字は十万時間だそうである。・・・何も準備をしないで定年後になだれ込んでしまい、行き当たりばったりに生きるのではなく、ここはぜひ四十代くらいからじっくり計画を練るべきだ。

★「あまりにも多くの人が、あまりにも早く自分の職業を決め、後はいまさら投げ出すわけにはいかなくなってしまったといって甘受し、衰弱していく運命にある」といったのは哲学者のニーチェである。

★好奇心にも有効期限がある
何でも使わないのものは朽ちていくのが早い。・・・好奇心がなくなったら危険信号だ。好奇心は人に活力を与える源だからである。・・・好奇心には「興味があるからやるというよりは、やるから興味ができる場合が多いようである」(寺田寅彦)という性質をもつ。「興味がない」といわず、チャンスがあったら、何でも始めてみよう。そうすれば必ず好奇心にかられる何かに出合う。いくつになっても好奇心旺盛な人ほど人生を楽しんでいる事実を知ってほしい。

★四十歳を過ぎた人間が新しいことを選択する場合の尺度は「役に立つ」より「好きな道」でいくほうがいいと思う。

⇒決して無理せず、自分の好きなことに正直で、自然な自分。そのような自分が、心地よいと感じられる仕事を天職と呼べるのだろう。しかも、天職は一つではない。複数あるとすると、これからの人生だって、とても楽しみなものになる。天職を見つける時間は、まだまだいくらでもある。何度も言う。いちばん大事なことは、自分に正直に生きることだろう。

以上、東北戦線異常無し。

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Commented by 十六夜 at 2007-04-24 23:34 x
自然体で正直に。それが一番っ!
そして、この自然体星人K君のこの写真、サイコー(爆)

(人には「適職」っていうのと「天職」があるらしいですょ)
by kaiseik | 2005-07-10 00:35 | 読書道 | Trackback | Comments(1)

北海道戦線異状無し・・・メーデーメーデーっ


by kaiseik
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