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「孤独のチカラ」 齋藤 孝さん その1

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いままで、長男の受験勉強をみてやりながらシステムアナリスト試験の午前問の問題集をやっていた。これまでの情報処理試験では午前問題はなんもしなくても七割くらいとれていたのだが、一年くらい試験から遠ざかっていたためにあらためて問題集を購入したのだ。

大好きなワインを飲みながらやったのだが、いつのまにかまるまる一本空けちゃった。
俺がいつも飲むのは「ボンルージュ」というポリフェノール二倍の安いワイン。以前、産業医との面談があった際、お酒を飲みますか?と聞かれ、「ポリフェノール二倍のワインを週末に一日一本飲みます。」と言ったら「ポリフェノールがなんぼ入っていても、一本を一日で飲むのは飲みすぎです」と笑いながら忠告されたっけ。やっぱりポリフェノールに踊らされていたのかあ。
脂の多いフランス料理を食べるフランス人には心臓疾患が少ないというフレンチパラドックスを実践しようとおもったんだけど・・・日本人には無理かなあ。

さて、齋藤孝さんの「孤独のチカラ」。まだ読んでる途中だけど、けっこう引き込まれる内容だ。この人は本当に引き出しの多い人だと感心する。これらの知識、見識も孤独の中から生み出されたのだろう。一年のうちに何冊も著書があるので知識を出し惜しみした内容かと思ったが、いやいや「孤独」をテーマにかなり深いところまで考察し語っている。それも、自分の孤独な時期を振返りながら、何かを成すために欠かさざる「孤独」の重要性を訴えている。引用してくる書籍も幅広い。ホリエモンなんかと比べて、自分の内面を如実にさらけだして語る著者はさすがだと感じた。

俺も「孤独」が好きな人間で、孤独が平気だったし、好んで独りになりたがった。孤独とは言い換えると、積極的に「自分の心を修正し、修復する世界」をもつってことだと思う。自分で支配可能な世界をもち心のコントロールを試みる、または自浄作用で自然と心を癒される精神状態になることは、現代の、心を潰されそうになるような厳しい環境において精神の平静を保つために絶対必要なことだと思う。

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★ひとりの時間とは基本的に自分を鍛える時間、何かを変えていくために費やす時間だ・・・人は孤独なときにこそ力を伸ばすことができる。

⇒独りの時には、自分を責めるのも、誉めるのも自分自身。
自分を客観視し、もう一人の自分と対峙し、対話することで、あっちこっちにぶつかって傷だらけになったハートが少しずつ癒されるのだ。と、言うよりも、傷つけてるのも自分、癒すのも自分しかいないと気づくことが重要なんだよな。

★人といるときはどうしても自分を奪われてしまう。それは別にネガティブな意味ではなく、自分を譲っているからである。・・・人としての強さは、単独者になれるかどうかに尽きる。

⇒自分を人の行動に委ねる方が楽チンな場合も有る。でも人に依存していては強くなれない。時には強い意志をもって孤独の環境に身を置き、孤独への耐性を昇華させた強さを身に付けなければならないと思う。

★自分の中の地下水を汲み上げることは技である。それが自在にできるようになると、他の人からみたときにも魅力になる。何より「いざとなったら一人でもいいのだ」と思える潔さは、安心感になる。・・・受動的に孤独になった時期を越え、積極的に孤独を選んだ人、言ってみれば、安楽なポジションを振り捨ててもやりたいことがあるという人がもつ深さと輝きがそこにある。

⇒仕事においても「あの人だったらどこへ行ってもやっていける」 そう言われる精神的に自立した人間になりたい。いや、自分自身がそう信じれるようにならなゃだめだ。そのためにも自分を素直に見つめ、自律に集中する精神的に孤独な時間は必要だ。

★禅は・・・エネルギーを体内に蓄積していき、自分自身に直接向き合うのである。これを頭だけでやろうとすると、堂々めぐりになりやすい。とことん体の感覚を信じることが大事なのだ。そこでポイントになるのが、呼吸である。体に注意を向けることで個であることを確認し、孤独を深く感じることができる。・・・息を吸い、吐くのは、<1つの生命の生き死に>と捉えることができる。吐いたときに一度軽い死を迎えるようなイメージだ。つまり、生まれては死に、生まれては死にをを一呼吸ごとに繰り返すことによって、現世に対して距離がとれる。死というものを組み込んで生は営まれているのだということを実感として体に刻みつけることができるのだ。私たちは漠然と死を怖がっているが、呼吸によって毎回軽い死の練習をしていると、死の捉え方も変わってくる。人生とは徐々に衰え、いつかすーっと消えて行く<円環>のようなもとのして、大らかに受け止められるようになるはずだ。

⇒著者は「呼吸入門」という本を出すくらい、孤独になるための呼吸法を体得しているらしい。人の孤独へのアプローチはいろいろあると思う。僕の場合は、一人高速道路で車を走らせているとき、前から流れてくる白線を見ながら一種のトランス状態に入る。もちろん、ハンドルは正確に路線をとらえながら。
北海道で勤めていたころから、移動距離が長かったこともあり移動時間を利用して自分への癒しを行っていた。その感覚は、脳が一部自動操縦モードに切り替わり、自分の内がわに向けた思考が支配している状態である。その時、自分は自然の一部であり今の瞬間何万という動植物が死ぬように、いつ死んでもそれは自然なことなのだ、今俺が悩んでいることなど自然界になんの影響もあたえない些細なことなのだ、という達観に至った。実際、意識の無いままにいつのまにか何十キロも走っていることがあり、よく事故らなかったものだと青くなることもしばしばだった。その間、とても気持ちが安らかだった。

さて、いつのまにか日にちが変わってしまってので寝るとします。なんかポワーンとしてきた。
明日の休みは子供たちに捧げることになりそうかな。
以上、東北戦線異常無し。

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by kaiseik | 2005-09-24 00:33 | 読書道 | Trackback | Comments(0)

北海道戦線異状無し・・・メーデーメーデーっ


by kaiseik
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