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「見える化」について

「見える化」について_d0039059_093217.jpg最近「見える化」という言葉があちこちで使われている。

これは、これまで勘と経験にもとづいた旧来の日本式経営が、トヨタの様なグローバル企業のベストプラクティスを取り入れて、より科学的かつ合理的な経営に変わりつつある証拠である、と手放しに喜んでいいかというと、そうでもない。

肝心なのは、「見える化」で何を見えるようにするか、だ。
ワークサンプリングなどにより業務の無駄を見えるようにするやり方はこれまでも行なわれてきたし、昔からQC活動のネタになっていたので目新しくはない。

また、これまで定性的な要素と考えられていたものを定量的な指標に置き換えることで改善目標を設定し効果測定を行なうことも、既に様々な取り組みがなされている。

俺はむしろ、経営者自らが、反省の念をこめて自分の経営の失敗を見える化することが最も重要な「見える化」ではないかと考える。

トップが決断した経営判断に対する結果は、実は社員には実態がよく見えているが、あらためて総括されるわけでもない。また、株主を中心とする外部のステークホルダーには全く見えていない。というか、あえて見せない。

特に経営判断の失敗や事業の撤退などは、社内でもタブー視されて、黙して語らず、暗闇に葬り去られることが多いのだ。

何故失敗したのか、経営判断のミスは何故起こったのかをトップ自らが反省し、次に活かす。そのために投資と回収の実体をしっかりと見える化することが、組織としての学習につながる。

失敗事例をほじくり、骨の髄までしゃぶりつくすくらいの見える化が、次の成功の確率を高めていく。そして失敗の少ない、リスク管理のできる会社になっていく。

大切なのは「失敗の見える化」ではないか。

以上、東北戦線異常無し。

明日から連休。自宅に戻って来ました。
by kaiseik | 2006-05-03 00:14 | 勝利に向けて | Trackback | Comments(0)

北海道戦線異状無し・・・メーデーメーデーっ


by kaiseik
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