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「6000人を一瞬で変えたひと言」読み終わりました。

「6000人を一瞬で変えたひと言」読み終わりました。_d0039059_823948.jpgいきなり見開きが睨み顔のアップ。塾長っていうくらいだからスパルタか?と思ったら、自分自身も競争が嫌いで、ドロップアウトした人間との事。
「師友塾」は不登校児・中退生を対象にした私塾。この塾の目的は、不登校児を元に戻すのではなく笑顔を取り戻すことだ。

冒頭で、「人は、一夜にして変わることができる」と言っている。俺も、さすがに一夜は大げさだが人は子供の時の性格からは大きく変われると信じている。それはまさに蛹から蝶に変わるように。
俺自身も、子供の頃の自信の無い頃から比べるとものすごく変わった。社会人になってからも大きく変わった。大勢の人の前でプレゼンしたり、仕事でリーダーシップを発揮したり、多分自分の中に隠れていた能力や才能が少しずつむき出しになって表出してのだと思う。

人は生まれながらいろいろな能力の種を持っている。それは脳のあちこちに隠されていて、なんらかの光、刺激が来るのを待っている。そこに様々な外部からの刺激が伝わり、発芽が始まる。俺は医学的に詳しくないが、この現象は脳への刺激により、シナプスから神経の芽が伸び出して他のシナプスにつながると言うことなのかもしれない。だから、その刺激となる経験(実際の行動や読書など)を多くすることが必要なのだと思う。

俺の経験で言えば、以前は、多くの人前で身振り手振りをしつつ、その場その場で話す内容を考えながら話すなんてマルチな芸当は全くできなかった。
いつも、話をしようとすると前に話していたことが蒸発してしまい話の筋が支離滅裂になってしまう。今思えば脳の中にある主メモリの容量がものすごく小さかった。俺の脳はシナプスが繋がっておらず中途半端にハンダ付けされた揮発性RAMだったのだ。しかもこれは社会人になってもなかなか治らず、そのおかげで最初の主任試験ではとんでも無いことをしゃべってしまい見事に落ちてしまった。この時は本当に自分の限界を感じたものだ。今でも口下手な父の遺伝子を呪ったものだ。しかしその後、営業マンとしてのキャリアを少しずつ重ね、大事なプロポーザルでのプレゼン役を経験することで、シナプスは発芽したのだ。さらには組合の支部長などのを経験することで他の人よりも多くの刺激を受けてきた。そして今では、信じられないことに後輩のプレゼン能力を向上させるべく指導する立場になった。

今思えば、劇的に大きく変わるのにかかった時間は三年くらいだと思う。たった三年でも人は別人に変わることが可能なのだ。


以下は本からの引用とその感想。胸のとびらを開けて魂を素手で直接触られて揺さぶられるような言葉があった。

たくさん伸びる力のある人間には、それだけたくさんの試練が与えられる。これは大人も子供も同じである。ところが今の大人、とくに親は、子どもに苦労をさせないように、させないようにと、行く手にある障害物をあらかじめ取り除いてやろうとする。「転ばぬ先の杖」を用意する。そうして子どものキャパシティを狭くして、伸びる芽をどんどん摘み取ってしまう。

⇒子どもの能力の種を早く発芽させるのであれば、ある程度の苦労はさせてみよう。


★「もうだめだ」と思った時からすべてが始まる。地獄の底が天国の始まりだ。「もうだめだ」の境地に行く着く前に「なんとかしてほしい」と救いの手を求めてはいけない。とことんまで行き詰ってこそ、問題解決の糸口が見えてくる。・・・神様は、乗り越えられないような苦しみを与えることはない。

★つねに成長している人間は、いつもなにかしらの困難に直面している。・・・成長する人はけっして順調なところで安住しない。自分の可能性を広げるための挑戦ができるか否か。これが分かれ道だと言える。

⇒今の俺も困難に直面している。でも、これは「自分の可能性を広げるための挑戦」だ。とことん行き詰ってもがいてやる。その時本当のスーパーサイヤ人になれるのだ。ナンノコッチャ?


★何事も、完成してから進んだのでは遅すぎる。未完成のまま進み続け、だんだん足りないところを補っていけばいい。万端の準備を整えることに熱中していて、結局、何もやっていない人がいる。・・・「勉強するぞ」と思ったならば、埃だらけの机でも、使い古しの辞書でもいいから、まず座って本を開かなければいけない。まず行動を起こすことが先なのだ。

⇒「やる気」なんて、いつ出てくるのかわからないものに頼るな。まず体を動かすことが大事。そうすると脳が勘違いして反応し、かえってやる気が出てくるものだと思う。


★ときには、狂人のように突き進まねばならない。・・・私の言う狂人とは、世の中の常識や世俗的なものに支配されず、我が道を突き進む人という意味である。・・・狂人とは、完全燃焼できる人なのだ。・・・「五年や十年で達成できるような目標は持つな。三十年かかってやっと花開くような目標を持て。そして、それに狂え!」

⇒まさに同感。だが、なかなかストイックになりたくてもなれないのが現実だろう。とは言うものの俺は人生の真の目標もまだ見つかっていない。まだまだテーマ探しの旅が続きそうだ。


★自分が十欲しければ二十を手に入れよ、そしてそのうち十を人に与えよ。

⇒キリストの教えのようだが、この人の世で幸せに生きていくためには、ギブ、ギブ、ギブ、アンド、テイクだと思う。自分の目標が達成できたら、余った分は人に与えればよい。こんな補完ができる社会が良い社会だと思う。


人はどうして他者と自分を比較するのか。ひと言でいえば、"自己"が確立されていないからである。自分自身がしっかりしていないから、人と比べて、その差を確かめることでしか、自分の価値を計ることができない。・・・あなたは何事にも傍観者になってはいけない。

⇒まさにその通り。"自己"とは、自分の欲することが明確で、それに対する努力の度合いを測るメジャーを自分で持ち、日々の着実な前進を認めることのみが自分の幸せだ と感じられることだと思う。つまり、幸せは自分の自立的な行動と心からしか生み出されないと悟ること。


自分の輪郭をはっきりさせるのが、本当の成長なんだよ。

⇒そのためにも「自分の欲望を知ること」は必要だ。その欲望に正直になるってことは、裸の自分を知ること。自分だけが知ればいいのに、なぜ人は自分にも本当の欲望を隠そうとするのだろう。なぜ恥ずかしいのだろう。度が過ぎる羞恥心は、自分の心にも衣服を着せてしまう。


中心軸を絞りなさい。軸が二つあったら、コマだって回らない。・・・「二つ心、定まるところなし」という言葉がある。・・・問題を抱えている人の多くは、二つの価値観の狭間で揺れている。・・・中心軸は、何でもいい。しかし、それを貫くためには勢いが必要であり、そのためには一つのことに絞ることが肝要だ。目標が定まらないまま、二つのものを追っても、それは勢いが衰えるだけで、結果的に何一つ得られなくなってしまう。

⇒一つのことに全身全霊を尽くす。これが最も早く目標に到達かる唯一の方法。こんな簡単な公式がわかっていても人は公式通りの行動ができないでいる。かくいう俺もだ。勝手に前提条件をつくり公式を複雑にしているのは俺自身だと気づかなきゃ。


★「どこに死処を得るか」・・・人間にとって最も大きな喜びは、最も大事なところに自分の全存在をかけることで得られる。

⇒著者は天職をみつけ、全存在を塾活動にかけている。俺も自分に正直になり、本当にやりたいことは何なのか考え直してみたい。今浮かんでくるのは、困った人の役に立ちたいという思いだけなんだけど、いつか具体的な目標に向けて歩き出したいと思う。


さて、寝る時間。ふと本の裏を見たら、帯に暖かく笑った塾長の顔があった。ありがとう塾長。俺もまたこの本で新たな言葉を見つけられたよ。

上の写真はこの前行った大洗の海。海は癒しと厳しさの両方を持った我々の母親である。

以上、東北戦線異常無し。
by kaiseik | 2005-05-18 00:28 | 読書道 | Trackback | Comments(0)

北海道戦線異状無し・・・メーデーメーデーっ


by kaiseik
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